
【 このページの監修者 】
このページは宇治小倉あゆむ整骨院院長(厚生労働大臣免許の柔道整復師)が、解剖学、生理学、運動学、病理学概論、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、柔道整復理論などの知識を元に作成しています。
ヒアルロン酸注射を打ち続けても治らない…とお悩みの方へ。 膝の痛みを繰り返す「本当の原因」は・・・
「毎週、整形外科でヒアルロン酸注射を打っているのに、膝の痛みが一向に良くならない」 「注射をした直後は少し楽だけど、2~3日経つとまた『痛い』」 「いつまでこの注射を打ち続ければいいんだろう?」 「もしかして、このまま歩けなくなってしまうのでは?」 終わりの見えない通院生活は、不安ではないでしょうか? 実は、ヒアルロン酸注射を打っても痛みがぶり返してしまうのには、明確な理由があります。 それは、注射が悪いわけではなく、「軟骨をすり減らしている根本的な原因」が残ったままだからです。 長引く膝の痛みの解決策として、意外と見落とされがちなのが「歩き方」いわゆる膝に負担をかけない歩き方をするということです。 なぜ、膝の治療なのに「歩き方」を見直すことが有効な場合が多いのか? このページでは、多くの変形性膝関節症の方を見てきた専門家の視点から、その理由を分かりやすく解説します。
【 目次 】
なぜ、ヒアルロン酸注射をしても痛みが戻るのか?
まず誤解しないでいただきたいのは、「ヒアルロン酸注射自体は、非常に有効な治療法の一つである」ということです。
膝の関節内にある潤滑液が減ってしまったところに、ヒアルロン酸を足してあげることで、動きを滑らかにし、炎症を抑える効果があります。実際に、これで楽になる方はたくさんいらっしゃいます。
しかし、「注射をしてもすぐに痛みが戻る」場合は話が別です。
これを「ドアの建付け」に例えてみましょう。
(1)ドアの蝶番(ヒンジ)が歪んで、床に擦ってギシギシ鳴っているドアがあるとします。
(2)ここに油(=ヒアルロン酸)を差すと、一時的に動きが良くなり、音も止まります。
(3)しかし、「ドアが歪んでいる」という事実は変わっていません。
(4)そのため、何度も開け閉めしているうちに、また床に擦れてギシギシと痛み出します。
膝もこれと同じです。
注射で「油」を差して動きを良くしても、膝に無理な負担がかかる「骨格の歪み」や「歩き方」が変わっていなければ、すぐにまた炎症が起きてしまうのです。
注射の効果を長持ちさせるためにも、あるいは注射に頼らない状態を作るためにも、「ドアの歪み(=歩き方のクセ)」を整えてあげる必要があります。
膝の痛みの原因は「膝」ではなく「足の着き方」にあることが多い
では、なぜ膝が歪んでしまうのでしょうか?
変形性膝関節症の方の多くは、膝そのものが悪いのではなく、「足の裏の着き方に問題があるケースがほとんどです。
私たちは1歩1歩あるくたびに、体重の数倍もの衝撃を足で受け止めています。
本来であれば、足首や土踏まずがクッションの役割を果たし、膝への衝撃を逃がしてくれます。
しかし、以下のような状態だとどうなるでしょうか?
(1)扁平足気味である
(2)足首が内側に倒れ込んでいる
(3)靴の外側ばかりがすり減っている
このような状態で歩くと、クッション機能が働かず、着地の衝撃がダイレクトに膝の内側に集中してしまいます。これを専門的には「ニーイン(Knee-in)」や「ラテラルスラスト」などと呼びますが、要は「歩くたびに膝をねじっている」状態です。
これではいくら良い注射を打っても、歩くこと自体が膝への負担になってしまいます。
逆に言えば、足の着き方を整え、膝への負担がかからない歩き方に変えれば、痛みは劇的に改善する可能性があるのです。
長引く痛みに「インソール」が有効な理由
歩き方のクセを直すために、「正しい歩き方を意識しましょう」と言われることがあります。
しかし、痛みがある状態で、常に正しい歩き方を意識するのは至難の業です。むしろ、痛みをかばおうとして、余計に変な歩き方が身についてしまうことも少なくありません。
そこで有効な選択肢の一つとなるのが、「インソール(靴の中敷き)」の見直しです。
ただの柔らかい中敷きではなく、足の骨格構造を整える機能を持ったインソールを使うことで、以下のようなメリットが期待できます。
無意識に歩き方が整う: 靴の中の環境を変えることで、意識しなくても自然と「膝に負担のかからない足の着き方」に誘導してくれます。
「支え」を作る: 崩れてしまった足のアーチ(土踏まず)を下から支えることで、膝への衝撃を分散させることができます。
実際に、病院での治療と並行してインソールを取り入れたことで、「歩くのが楽になった」「注射の間隔が空くようになった」という変化を感じる方は非常に多いです。
「24時間365日、自分の体重を支えてくれる道具」を見直すことは、膝の負担を減らすための、とても理にかなった方法なのです。
「通わない」ために、足元を見直してみませんか?
多くの整体院や治療院は「週に○回通ってください」と言うかもしれません。
しかし、私たちの理想は、患者様が治療院に通い続けることではなく、「一日でも早く、自分の足で不安なく歩けるようになること」です。
そのためには、施術で体を整えるだけでなく、普段の生活で「膝を壊さない環境」を作ることが大切だと考えています。その一つの手段として、インソールは非常に大きな役割を果たします。
もし、あなたやあなたが、
「ヒアルロン酸注射を続けているけれど、効果が感じられない」
「手術はしたくないけれど、他に方法がないと言われた」
とお悩みであれば、一度「足の着き方」や「靴の状態」を確認してみてはいかがでしょうか?
今の治療を止める必要はありません。
ただ、そこに「足元の環境を整える」という新しい選択肢を加えることで、状況は変わるかもしれません。
当院では、歩行分析に基づいたアドバイスを行っております。
痛みのない生活を取り戻すためのヒントが、きっと見つかるはずですので、膝の痛みでお困りの場合は是非一度ご来院ください。
| 住所 | 〒611-0042京都府宇治市小倉町蓮池173-13 宇治小倉あゆむ整骨院・あゆむ整体院フットラボ |
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